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エンゲージメント研修とは?|内容・実施方法・企画のポイントを解説

はじめに
「エンゲージメント研修」という言葉は知っていても、どのような目的、内容で研修を行うのかまでは、よくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、エンゲージメント研修の基本から、エンゲージメント向上が重視される背景、プログラム例、実施方法、企画・実施する際のポイントまで解説します。
1|エンゲージメント研修とは?
エンゲージメント研修について見ていく前に、まず「エンゲージメント」がどのようなものなのかを確認しておきましょう。
ここでは、エンゲージメントの基本的な考え方と、研修の目的・内容について紹介します。
1-1|エンゲージメントとは
エンゲージメントには、代表的なものとして「ワークエンゲージメント」と「従業員エンゲージメント」の2種類があります。
ワークエンゲージメントは、仕事にやりがいや誇りを感じ、熱意を持って取り組み、いきいきと働いている状態で、個人と仕事との関係に着目した考え方です。
一方、従業員エンゲージメントは、所属する組織に貢献しようとする意欲を指し、個人と組織との関係に着目した考え方です。
主な要素には、会社が目指す方向への理解や、自分の考えや目標との重なりなどがあります。

1-2|エンゲージメント研修の目的と主なテーマ
エンゲージメント研修の目的は、従業員の仕事や組織に対するエンゲージメント(結びつき)を高めることです。
研修のテーマには、「企業理念・方針と自分の仕事とのつながり」「キャリアデザイン、エンゲージメント向上に向けた管理職の関わり方」「社員同士の対話やコミュニケーション」などがあります。
※出典・参考: 厚生労働省|働き方・休み方改善ポータルサイト「ワークエンゲージメントとは」より
2|エンゲージメントが重視される背景
エンゲージメントが重視される背景には、働き手の減少や働き方の多様化、仕事に対する価値観の変化があります。
こうした変化の中で企業が成長を続けるには、従業員一人ひとりが力を発揮できる職場づくりが求められます。
そのため、従業員が仕事にやりがいや熱意を持って取り組めているか、組織との関係をどのように感じているかにも目を向ける必要があります。
※出典・参考:厚生労働省|働き方・休み方改善ポータルサイト「働きがいのある職場づくりのための支援マニュアル」より
3|エンゲージメント研修で取り入れるプログラム例
エンゲージメント研修の内容は、目的や対象者によって異なります。
ここでは、4つのプログラム例を紹介します。
3-1|企業理念・方針と自分の仕事とのつながりを考える
企業理念や方針をテーマとするプログラムでは、会社が大切にしている考え方や目指す方向を、自分の仕事と照らし合わせます。
理念や方針を知るだけでなく、日々の業務や自分の役割とどのように関係しているのかを振り返ります。
そのうえで、自分が組織の中でどのような役割を担うのか、何を求められているのかを確認します。
3-2|キャリアデザイン
キャリアデザインをテーマとするプログラムでは、これまでの経験や強みを振り返り、今後の働き方や成長の方向性について考えます。
「できること」「今後身に付けたいこと」「組織から求められている役割」などを確認し、現在の仕事と今後のキャリアをどうつなげていくかを具体化していきます。
3-3|エンゲージメント向上に向けた管理職の関わり方
管理職を対象とするプログラムでは、エンゲージメント向上という視点から、部下との日頃の関わり方について考えます。
管理職として必要な知識やスキル全般を学ぶのではなく、部下の話を聞くことや、役割・期待を伝えることなど、日常の対話で意識したいポイントに焦点を当てる点が特徴です。
3-4|社員同士の対話やコミュニケーション
社員同士の対話をテーマとするプログラムでは、仕事に対する考え方や互いの役割を共有し、職場でのコミュニケーションについて考えます。
相手の話を聞くことや、立場や役割の違いを踏まえて意見を交わすことなどを通じて、社員同士がどのように関わっているのかを振り返ります。
コミュニケーションスキルそのものを学ぶだけでなく、仕事や組織との関わりを考えるための対話として取り入れる点が、エンゲージメント研修としての特徴です。
4|エンゲージメント研修の実施方法
エンゲージメント研修の実施方法は、外部の研修会社へ委託する方法と、自社で企画・運営する方法の大きく2つに分けられます。
「社内でどこまで企画・運営を担えるか」「外部からどの程度の支援を受けたいか」を踏まえて、自社に合う方法を選びます。
4-1|外部の研修会社へ委託する
外部に委託する場合は、研修内容の設計や講師の手配、運営などを研修会社へ依頼します。
自社だけで研修内容を設計するのが難しい場合や、企画・運営に十分な時間を割けない場合は、外部の研修会社へ委託します。
委託先を選ぶ際は、自社の課題や対象者に合わせて内容を調整できるか、研修後のフォローはどこまで含まれるか、などの確認が必要です。
4-2|自社で企画・運営する
自社の課題や対象者に合わせて研修内容を細かく決めたい場合は、自社で企画・運営するとよいでしょう。
企業理念や方針、社内で実際に起きている事例なども研修に取り入れやすく、受講者の反応や研修後の状況を踏まえて、次回の研修内容を組み立てやすい点も内製の利点です。
一方で、研修内容の設計や教材作成、講師役の選定、当日の運営などは社内で担う必要があります。
担当者の時間を確保できるか、必要なノウハウがあるかなども含めて、継続して運営できる体制かどうかを見ておく必要があります。
5|エンゲージメント研修を企画・実施する際のポイント
エンゲージメント研修は、実施するだけで終わらせず、事前準備から実施後の振り返りまでを一連の取り組みとして考えることが大切です。
ここでは、研修を企画・実施する際に押さえておきたいポイントを紹介します。
5-1|組織課題を分析・把握する
エンゲージメント研修を企画する前に、まず自社が抱えている組織課題を把握します。
課題の背景や実態を十分に確認しないまま研修を行うと、研修内容と実際の課題が合わなくなる可能性があります。
事前にエンゲージメントサーベイやアンケート、ヒアリングなどを活用し、仕事への意識、上司や同僚との関係、職場環境、制度に対する受け止め方などを確認します。
アンケートでは、回答しやすさを考慮し、必要に応じて匿名で行う方法もあります。
5-2|研修の目的と目標を設定する
エンゲージメント研修を行う際は、「何のために実施するのか」という目的と、受講後に「どのような状態を目指すのか」という目標を明確にすることが重要です。
その目的と目標に沿って、研修のテーマやプログラムを決めます。
受講者にも研修の目的を伝え、何を学び、今後の仕事にどう生かしてほしいのかを事前に共有しておくのがよいでしょう。
5-3|対象者に合わせて研修内容を設計する
エンゲージメント研修は、全員に同じ内容で実施するのではなく、対象者の役割や状況に合わせて研修内容を設計します。
誰を対象とした研修なのかを明確にした上で、必要なテーマを選び、研修内容に反映させます。
5-4|研修に双方向のやり取りを取り入れる
エンゲージメント研修では、講義を一方的に聞くだけでなく、研修の目的に応じて、受講者自身が考えたり、意見を交わしたりする時間を取り入れます。
グループワークやディスカッション、振り返りなどを通じて、自分の仕事や役割について考えたり、他の受講者の考えに触れたりする機会をつくります。
5-5|エンゲージメントを測定して変化を確認する
研修の前後で、受講者や職場の状態にどのような変化が見られるかを確認します。
アンケートやエンゲージメントサーベイを活用すれば、研修前後の数値や回答の傾向を比較できます。
得られた結果は、次回の研修内容やその後の人材育成施策を見直す材料として活用します。
ただし、数値に変化があったとしても、そのすべてが研修によるものとは限りません。
一度の測定だけで判断せず、その後も継続して確認します。
まとめ
エンゲージメント研修は、従業員の仕事や組織に対するエンゲージメントを高めることを目的とした研修です。
扱うテーマや実施方法は、自社の課題や対象者に合わせて決める必要があります。
大切なことは、研修を行うこと自体を目的にせず、まず自社にどのような課題があるのかを明確にすることです。
その上で、研修の目的と対象者を決め、必要なテーマや実施方法を選びます。
研修後も、受講者の反応や職場の状況を確認し、得られた結果を次回の研修内容や人材育成施策に反映させます。
一度実施して終わりにせず、その後の変化を見ながら必要に応じて内容を見直していくことが大切です。

ステッド編集部 人材育成コンテンツ担当:榎本
人材育成や組織づくりに関する情報を発信しています。企業の教育施策や学習環境づくりに役立つ情報を、現場目線で分かりやすくお届けします。

