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職場のルールはなぜ必要?|ルールがない・守られない場合の問題を解説

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はじめに

「社員がそれぞれ自分で考え、責任を持って仕事を進められるのであれば、職場のルールは必要ないのでは?」と思ったことはありませんか。

しかし、社員一人ひとりの経験や価値観は異なり、仕事の進め方や判断の基準にも違いがあります。

そこで必要になるのが、組織として共通のルールを設けることです。 

本記事では、職場にルールがない場合や、決められたルールが守られない場合に起こる問題を具体例とともに紹介し、ルールの必要性や社員の自主性との関係について解説します。

1.職場のルールとは?

職場のルールとは、社員が組織の一員として仕事をするうえで、共通して守るべき決まりごとです。

例えば、業務の手順、報告するタイミングや報告先、担当する仕事の範囲、誰が何を決定するのか、といったことが挙げられます。 

また、会社が定めた責任者の権限やその権限に基づく業務指示に従うことも、職場のルールに含まれます。

こうしたルールは、社員が共通の基準に沿って判断、行動し、組織として円滑に仕事を進めるために必要です。

2.ルールがない・あいまいだと何が起こるのか

もし、職場で必要なルールが定められていなかったり、内容があいまいだったりすると、どうなるでしょうか。

ここでは、ルールがない、あるいはあいまいなことで起こる3つの問題を、具体例とともに紹介します。

2-1.報告の遅れによる判断・調整の遅れ

業務の進捗状況や発生した問題についての報告が遅れると、上司が状況を把握できないだけでなく、必要な判断や調整も遅れることがあります。

例えば、システム開発のプロジェクトで、自分が担当している作業が当初の計画より遅れることがわかったとします。 

担当者は「作業時間を増やせば予定の期限までに終えられる」と考え、上司に報告せずに、自己判断で作業時間を増やして対応していました。

しかし、作業はさらに遅れ、後工程を担当する社員のスケジュールやシステム全体の納期にも影響が出てしまいました。

遅れることがわかった時点で上司に報告・相談していれば、後工程も含めてスケジュールを調整するなど、別の対応を取ることもできたはずです。

担当者の考えた方法で進めるのか、別の方法を取るのかは、その判断に権限と責任を持つ上司(責任者)が決めることであり、担当者が独断で決めることではありません。

だからこそ、社員個人の判断に任せるのではなく、どのような状況で、誰に報告する必要があるのかを職場のルールとして明確にしておくことが重要です。

報告の遅れによる判断・調整の遅れ

2-2.決定権があいまいなことによるトラブル

社員がどこまで自分で判断してよいのかが明確でないと、本来は責任者が判断すべきことまで社員が独断で決めてしまい、業務上のトラブルにつながることがあります。

例えば、広告制作を請け負っている会社で、顧客から契約に含まれていない追加の制作作業を依頼された際、担当社員が上司に確認せず、無償で引き受けてしまうケースを考えてみましょう。

この職場では、こうした依頼に対して担当者がどこまで判断してよいのか、どのような場合に責任者の承認が必要なのかが、明確に定められていませんでした。

そのため、担当者は「この程度なら問題ないだろう」と考え、自分の判断で引き受けてしまったのです。

こうした約束をすると、会社は追加料金を受け取ることなく、契約外の作業に対応しなければなりません。

また、後から責任者が追加料金を求めたり、依頼を断ったりすれば、担当社員が交わした約束と異なる対応となり、顧客との信頼関係を損なうおそれもあります。

こうした問題を防ぐには、社員が自分で判断できる範囲と責任者の承認が必要な事項をルールとして定め、社内で共有しておくことが重要です。 

2-3.担当範囲があいまいなことによる業務の抜け漏れ

部署や社員ごとの担当範囲が明確に決まっていないと、お互いに「相手が対応するもの」と思い込み、手つかずのままになってしまうことがあります。 

例えば、入金予定日を過ぎても、顧客からの入金が確認できなかったケースを見てみましょう。

営業担当者は「入金管理は経理部門の仕事なので、顧客への確認も経理が行うだろう」と考え、経理担当者は「顧客とのやり取りは営業部門の仕事なので、営業が確認するだろう」と考えていたとします。

その結果、どちらの部署からも顧客への確認が行われず、未入金の状態が続いてしまいました。

このような問題は、入金状況を管理する業務と入金が遅れた際に顧客へ確認する業務について、部署間の役割分担が明確に決まっていないことが原因です。

業務の抜け漏れを防ぐには、部署や担当者ごとの役割と責任の範囲を明確にし、誰がどの業務を担うのかを共通のルールとして定めておくことが重要です。

担当範囲があいまいなことによる業務の抜け漏れ

3.ルールがあっても守られなければどうなるのか

職場のルールは、社員に守られてこそ意味があります。

ここでは、決められた業務ルールを守らない場合と責任者の指示より自分の判断を優先する場合の2つについて、具体例とともに紹介します。

3-1.決められた業務ルールを守らない場合

職場のルールが明確に定められていても、そのルールを社員が守らなければ、ほかの社員の仕事にも影響し、業務に支障が生じることがあります。

例えば、展示会などで接点を持った見込み顧客について、会話の内容やその後の連絡履歴を社内の顧客管理システムに入力するルールがあるとしましょう。

しかし、担当社員は企業名や担当者の連絡先などの基本情報しか登録していませんでした。

その結果、上司や他の社員は、顧客とのやり取りを把握できず、担当者本人も時間が経てば、何を話したのか正確に思い出せなくなる可能性があります。

顧客の関心や課題がわからなければ、次に何を提案すべきか判断できず、せっかく得た顧客との接点を受注につなげられなくなるかもしれません。

また、上司や責任者が個々の顧客への対応状況を把握できなければ、部門全体の受注見込みや売上目標の達成見通しを立てることも難しくなります。 

顧客とのやり取りを記録することが業務上のルールとして定められているのであれば、担当者にはそのルールを守る責任があります。

決められた業務ルールを守らない場合

3-2.責任者の指示よりも自分の判断を優先した場合

責任者が業務全体の状況を踏まえて出した指示に、メンバーが自己判断で従わなければ、業務の調整や役割分担に支障が生じることがあります。

例えば、複数の社員が参加する展示会で、現場のリーダーが接客に支障が出ないよう、交代で休憩を取る順番を決めたとします。

しかし、ある社員が「今は休憩に行かなくてもよい」と自分で判断し、指示された順番に従わなかったとします。

その結果、予定していた交代ができず、ほかの社員の休憩が遅れたり、会場の人員配置を変更せざるを得なくなったりすることがあります。 

もちろん、メンバーが休憩の順番について変更を提案すること自体は問題ありません。 

ただし、その提案を受けて順番を変更するかどうかは、現場全体を管理するリーダーが判断することです。

会社が任命した責任者の指示をメンバーがそれぞれの判断で守らなくなれば、責任者が業務全体を管理することは難しくなります。

年齢や社歴にかかわらず、誰が判断する権限を持ち、誰の指示に従うのかという組織の取り決めを守ることが重要です。


責任者の指示よりも自分の判断を優先する場合

4.ルールは社員の自主性を妨げるのか

職場にルールを設けると、社員の自由な判断や行動が制限され、自主性が失われるのではないかと考える方もいるでしょう。

ルールと社員の自主性がどのように両立するのか、また、社員からの意見や改善提案をどう捉えるべきかについて解説します。

4-1.ルールと社員の自主性は両立する

例えば、顧客に提示する見積金額や契約条件については、会社が定めたルールを守る必要があります。

その一方で、顧客の課題や要望を踏まえて提案内容を考えたり、相手に伝わりやすい説明を工夫したりするなど、社員が自主性を発揮できる場面は数多くあります。

職場にルールがあっても、社員はそのルールを守りながら、自分の考えや経験を生かして仕事に取り組むことは十分可能なのです。

4-2.ルールへの意見や改善提案は歓迎する

ルールがあっても、そのルールに社員が疑問を持ち、改善を提案することは歓迎すべきです。

なぜなら、業務の進め方や職場の状況が変われば、これまでのルールが合わなくなったり、新たなルールが必要になったりすることもあるからです。

ただし、ルールの変更を提案することと、その提案を採用するかどうかを決めることは、明確に分けて考える必要があります。

実際にルールを変更するかどうかは、組織全体への影響を考慮し、その判断に責任を負う会社や権限を与えられた責任者が決定することです。

もし、自分の提案が認められなかったとしても、社員が勝手にルールを破ってよいわけではありません。

一方、会社側も社員からの提案を頭ごなしに否定せず、その内容や理由を確認することが大切です。

ルールを維持する場合でも、その理由を説明することで、社員の理解を得やすくなります。


ルールへの意見や改善提案は歓迎する

5.まとめ

会社には、育ってきた環境や経験、価値観が異なる社員が集まっています。 

ある人にとって当たり前のことでも、別の人にとってはそうではないかもしれません。

何を常識と考え、どのような判断が適切だと思うのかも、人によって異なります。 

だからこそ、個人の常識や判断だけに頼るのではなく、組織として共通のルールを定め、社員がそれを守り、会社が守らせることが必要です。

一方、ルールは社員の自主性を否定するものではありません。

ルールを守りながら自ら考えて行動することも、ルールの改善を提案することもできます。

職場で問題が起きたとき、社員個人の判断や行動だけを問題にしていないでしょうか。 

「自社に必要なルールが定められているか」「社員がそのルールを守っているか」

日頃の業務を振り返り、確認してみてはいかがでしょうか。

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ステッド編集部 人材育成コンテンツ担当:榎本

人材育成や組織づくりに関する情報を発信しています。企業の教育施策や学習環境づくりに役立つ情報を、現場目線で分かりやすくお届けします。

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