記事公開日:

エンゲージメントサーベイはやっても無駄?|意味がないと言われる理由

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

エンゲージメントサーベイは、なぜ「やっても無駄」「意味がない」と言われるのでしょうか。

調査を担当する人は「かけた時間や費用に見合う成果が得られているのだろうか」、従業員は「回答しても職場は何も変わらないのではないか」と感じることもあるでしょう。

こうした疑問の背景には、調査目的の曖昧さや設問の設計、結果の共有、改善に向けた取り組み方など、サーベイの運用に関するさまざまな課題が考えられます。

本記事では、エンゲージメントサーベイが無駄だと言われる4つの理由と調査結果を組織改善に生かすための具体的な運用方法を解説します。

1.エンゲージメントサーベイとは?

エンゲージメントサーベイとは、従業員の仕事への意欲や会社への信頼、組織に貢献したいという気持ちなどを測定する調査です。

例えば、「自分の仕事にやりがいを感じるか」「会社の方針に納得しているか」「職場で安心して意見を言えるか」といった質問への回答を数値化します。

回答結果を部署ごとに比較したり、前回の調査結果と比べたりすることで、従業員の意識の違いや変化を把握できるようになります。

こうした調査結果から組織の課題を把握し、離職防止や職場改善のために必要な施策を考え、実行していくことがエンゲージメントサーベイの目的です。

2.エンゲージメントサーベイは無駄・意味がないと言われる4つの理由

エンゲージメントサーベイは、実施するだけで成果が得られるものではありません。

調査の目的や運用方法によっては、「やっても無駄」「意味がない」と思われることもあります。

ここでは、エンゲージメントサーベイが無駄・意味がないと言われる主な理由を5つ紹介します。

エンゲージメントサーベイは無駄・意味がないと言われる5つの理由

2-1.調査目的が明確になっていない

調査の目的が明確でなければ、集計結果を見ても、どの数値に注目し、どのように対応すべきなのかがわからなくなります。

その結果、調査で得た情報を組織改善に生かせず、サーベイを実施しただけで終わってしまうことがあります。

調査を実施すること自体を目的とするのではなく、何のために調査を行うのかを明確にしておくことが重要です。 

2-2.調査後の改善に取り組めていない

調査で職場の課題が明らかになっても、改善に向けた取り組みが進まなければ、従業員の不満につながります。

従業員からすれば、「せっかく回答したのに、結局何も変わらない」と思うのも無理はありません。

バヅクリ株式会社の調査では、サーベイへの回答経験があり、不満を感じたことのある会社員330人のうち、44.8%が「回答した課題や不満に対する解決策が実施されない」ことを不満として挙げています。

参考: バヅクリ株式会社「エンゲージメントサーベイツールに関する調査」

2-3.回答負荷が調査結果に影響する

設問数が多すぎたり、調査の頻度が高すぎたりすると、従業員の回答負担が大きくなり、調査結果の信頼性にも影響することがあります。

回答に時間がかかるうえ、調査が繰り返されることで、一つひとつの質問を十分に考えずに回答してしまうこともあるでしょう。

そうした回答が増えると、従業員の実際の意識や職場の状況を正しく把握できず、調査を行う意味が薄れてしまいます。

2-4.回答が本音と異なる

回答者が特定されるのではないかという不安があると、従業員は本音で回答することをためらってしまいます。

例えば、匿名の調査であっても、少人数の部署での集計結果や自由記述から個人が特定され、人事評価や職場の人間関係に影響するのではないかと心配する従業員もいるでしょう。

その結果、無難な回答が増え、実際の職場の状況を正確に把握できなくなるおそれがあります。

3.エンゲージメントサーベイを成果につなげる運用法

エンゲージメントサーベイを成果につなげるには、調査の目的を明確にし、従業員が安心して回答できる環境を整え、調査結果をもとに改善策を実行することが重要です。

ここでは、調査前の準備から結果の共有、改善後の変化の確認まで、具体的な運用方法を5つ紹介します。

エンゲージメントサーベイを成果につなげる運用法

3-1.調査の目的と結果の活用方法を明確にする

エンゲージメントサーベイを有効活用するには、何を把握するために調査を行い、その結果を何に生かすのかを事前に決めておくことが重要です。

例えば、職場のコミュニケーションに課題があると感じている場合は、上司への相談のしやすさや部署内での情報共有に関する調査項目を設けます。

また、調査の目的や結果の活用方法は、従業員にも事前に説明しておきましょう。

3-2.調査結果を共有し、改善策を実行する

エンゲージメントサーベイの結果を組織改善につなげるには、調査結果を従業員に共有し、明らかになった課題の改善に取り組むことが重要です。

調査結果を共有する際は、会社としてどのような課題を認識しているのか、今後どうしていくのかを従業員に伝えましょう。

例えば、上司への相談のしやすさについて評価が低い部署があれば、従業員へのヒアリングなどで原因を調べ、どうすれば改善できるのかを考えます。

改善に取り組む際は、担当者や期限を明確にし、進捗や実施した内容についても従業員に伝えることが大切です。

3-3.設問数や実施頻度を見直す

従業員の回答負担を抑えるには、調査の目的に合わせて設問数や実施頻度を決めることが重要です。

設問は必要な内容に絞り、質問文の長さや似た質問の重複にも注意しましょう。

実施頻度は、前回の調査結果を活用し、改善に取り組む期間も考慮して決めます。

また、回答を依頼する際は、業務の繁忙期を避けるなどの配慮も必要です。

3-4.安心して回答できる環境をつくる

従業員から率直な回答を得るには、回答者が特定されないようにし、安心して回答できる環境を整えることが重要です。

例えば、少人数の部署では、集計結果から個人が推測される可能性があるため、一定人数に満たない部署の結果は単独で共有しないなどの対策が必要です。

自由記述についても、回答者を特定できる情報が含まれていないか確認し、共有する内容や範囲に注意しましょう。

また、調査結果を閲覧できる人の範囲や集計方法、回答を人事評価などの不利益な用途に使用しないことを、実施前に従業員へ説明しておくことも大切です。

3-5.改善後に再調査し、変化を確認する

エンゲージメントサーベイを組織改善に生かすには、改善に取り組んだ後も調査を行い、その変化を確認することが重要です。

再調査では前回と同じ指標を用いて数値の変化を比較し、これまでの取り組みを継続するか、見直すかを考えます。

こうした比較と見直しを重ねることで、サーベイを継続的な組織改善につなげていきます。

4.まとめ

エンゲージメントサーベイは、従業員の意識や職場の課題を把握し、組織改善に生かすための調査です。

調査結果を集計して終わるだけでは、職場の状況は変わりません。

従業員が回答した意見をどう受け止め、どのような改善に結び付けるのかが重要です。

すでにエンゲージメントサーベイを実施している企業では、これまでの調査結果を振り返り、「従業員の回答を受けて、自社では何を変えたのか」を確認してみてはいかがでしょうか。

STEADロゴ

ステッド編集部 人材育成コンテンツ担当:榎本

人材育成や組織づくりに関する情報を発信しています。企業の教育施策や学習環境づくりに役立つ情報を、現場目線で分かりやすくお届けします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ページトップへ戻る