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人材育成にeラーニングを導入するメリット・課題とは?|活用例や選び方を解説

eラーニングとは
人材育成にeラーニングを取り入れる際に知っておきたい、基本的な仕組み、LMSの役割と主な機能を説明します。
eラーニングの仕組み
eラーニングは、動画やスライドなどの教材を、社員がパソコンやスマートフォンから受講できる人材育成サービスです。
人事・人材育成担当者が教材と受講対象者を設定するほか、契約内容や会社の運用方針によっては、社員が提供されている講座から自分で受講したいものを選ぶこともできます。
受講履歴や進捗状況はシステム上に記録されるため、担当者は誰がどの教材を受講し、どこまで進んでいるかを確認できます。確認テストを設定すれば、教材の内容をどの程度理解しているかも把握することができます。
LMSの役割と主な機能
LMS(Learning Management System)とは、eラーニング教材の配信や受講状況、テスト結果などを一元管理する学習管理システムです。
企業向けのeラーニングサービスでは、主に次のような機能が利用されています。
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主な機能 |
できること |
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受講者管理 |
社員を部署・職種・役職などに分けて登録する |
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教材の配信 |
対象者ごとに受講する教材を設定する |
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進捗・修了管理 |
受講状況や未修了者、修了日を確認する |
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テスト・アンケート |
理解度の確認や受講後の意見収集を行う |
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通知・リマインド |
受講期限や未受講を社員へ知らせる |
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レポート |
部署別の受講率やテスト結果を確認する |
こうした機能により、教材の配信、受講状況の確認、理解度の把握などを一つのシステム上で管理することができます。 
eラーニングを利用するメリット
eラーニングには、集合研修やOJTとは異なる利点があります。人材育成に取り入れる主なメリットを、次の4つに分けて説明します。
時間や場所を選ばず学べる
eラーニングは、インターネット環境があれば、パソコンやスマートフォンから受講できます。勤務先や勤務時間が異なる社員も、それぞれの業務予定に合わせて学習を進めることが可能です。
新卒・中途採用などで入社のタイミングが異なる場合でも、業務に必要な基礎知識や社内ルールを教材として用意しておけば、必要な時期に受講できます。
研修内容を統一できる
集合研修やOJTでは、講師や指導担当者ごとによって、教える内容や教え方に"ばらつき"が生じることがあります。
eラーニングで教材を統一すれば、所属する部署や勤務先にかかわらず、同じ内容を学ぶことができます。
特に、情報セキュリティやコンプライアンス、社内制度、業務の基本手順など、全社員が共通して理解する必要がある内容に適しています。
統一された教材を使用することで、社員に同じ内容を伝えられ、認識のずれや理解不足によるミスも防ぎやすくなります。
受講状況や理解度を把握できる
LMSを利用すると、社員ごとの受講状況や修了状況、テスト結果などを確認することができます。
未受講の社員や、受講を開始したものの、学習が進んでいない社員を把握できるため、必要に応じて受講を促すことも可能です。
例えば、特定の設問の正答率が低ければ、教材の説明を見直し、特定の部署で未受講者が多ければ、学習時間の確保やリマインド方法を改めるといった対応が考えられます。
受講状況やテスト結果をもとに、教材や運用方法を見直せる点もメリットです。
研修運営の負担を抑えられる
eラーニングでは、一度登録した教材を繰り返し配信でき、受講状況もLMS上で確認できます。
集合研修のように、講師や会場の手配、参加者の日程調整、資料の準備、出欠確認などを行う必要がないため、研修運営にかかる作業を減らせます。
定期的に実施するコンプライアンス研修や、新入社員向けの研修など、繰り返し行う研修に同じ教材を活用でき、担当者がその都度準備する負担も抑えられます。
eラーニングを導入する際の課題
eラーニングを導入する際は、メリットだけでなく、運用や教材選びで起こりやすい課題も確認しておく必要があります。主な課題を3つに分けて説明します。
受講が後回しになりやすい
eラーニングは、社員が自分の予定に合わせて受講できる反面、受講する時間を本人に任せるだけでは、日常業務が優先され、受講が後回しになることがあります。
特に、受講期限や受講時間が明確に決まっていない場合は、「時間があるときに受けよう」と考えたまま、受講が進まないことがあります。
受講の目的や業務との関係が社員に伝わっていなければ、研修の必要性を感じにくい場合もあるでしょう。
集合研修のように受講日時が決まっていないため、社員が受講時間を確保できるよう、受講の進め方を社内で決めておく必要があります。
実践につながりにくい場合がある
eラーニングで知識を学んでも、それだけで実際の業務ができるようになるとは限りません。動画やスライドを見て内容を理解することと、仕事の中で判断したり行動したりすることには違いがあります。
例えば、接客や営業、部下とのコミュニケーションなどは、知識を学ぶだけでなく、実際に試し、相手の反応を見ながら修正する経験も必要です。機械の操作や作業手順についても、教材の視聴だけでは身につけにくい部分があります。
そのため、実践を伴う研修では、eラーニングだけで完結させるのではなく、集合研修やOJTと組み合わせることで、学んだ内容を実務で試す機会を設けることが大切です。
教材が自社に合わないことがある
eラーニングに用意されている教材が、必ずしも自社の業務や育成課題に合うとは限りません。
一般的なビジネスマナーやコンプライアンスなどは、多くの企業で共通して利用できます。一方で、自社の商品知識や業務手順、社内制度、独自の判断基準などは、既存の教材だけでは十分に扱えない場合があります。
また、教材の難易度が受講者に合っていない場合もあります。簡単すぎる教材では新しく学べることが少なく、難しすぎる教材では受講者が内容を十分に理解できないことがあります。
教材の数だけで判断せず、自社の育成目的や受講対象者に合う教材があるかどうかを確認することが大切です。
eラーニングの活用方法
eラーニングは、すべての研修に適しているわけではありません。研修の目的や学ぶ内容に応じて、集合研修やOJTと使い分けることが大切です。
eラーニングを活用しやすい研修
eラーニングは、多くの社員に同じ内容を伝える研修や、繰り返し実施する研修に適しています。
例えば、次のような研修に活用できます。
- 情報セキュリティやコンプライアンスなど、全社員が同じ内容を学ぶ研修
- 新入社員を迎えるたびに実施する、社内制度や業務の基礎研修
- 商品知識や業務手順など、定期的な確認が必要な研修
- 法改正や社内ルールの変更に合わせて、対象者へ一斉に案内する研修
複数の拠点で働く社員や勤務時間が異なる社員にも、自分の仕事の予定に合わせて受講してもらうことができます。
また、同じ内容の研修を繰り返し実施している場合は、社員数が少ない企業でも、研修準備や説明にかかる負担を減らせます。
対象者別の活用例
eラーニングは、受講する社員の役割や経験に応じて、さまざまな研修に利用できます。
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対象者 |
主な活用例 |
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新入社員・若手社員 |
ビジネスマナー、社内制度、情報セキュリティ、商品・サービスの基礎知識 |
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中堅社員 |
問題解決や業務改善の考え方、後輩指導の基本、担当業務に必要な専門知識 |
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管理職 |
労務管理、評価やフィードバック、ハラスメント防止、マネジメントの知識 |
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全社員 |
コンプライアンス、情報セキュリティ、社内ルール、制度変更に関する研修 |
例えば、新入社員には、配属前に社内制度や商品知識を学んでもらい、配属後のOJTで実際の業務を経験してもらう方法があります。
管理職研修では、労務管理や評価に関する基礎知識を事前に学び、集合研修で事例をもとに話し合うといった使い方ができます。
対象者の階層だけで教材を決めるのではなく、担当する業務や身につけてほしい知識に合わせて、受講内容を設定することが大切です。
集合研修・OJTとの使い分け
eラーニング、集合研修、OJTには、それぞれ向いている学習内容があります。
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研修方法 |
向いている内容 |
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eラーニング |
基礎知識の習得、共通ルールの周知、繰り返し確認したい内容 |
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集合研修 |
質疑応答、意見交換、事例検討、ロールプレイ |
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OJT |
実際の業務を通じた指導、作業手順の習得、個別のフィードバック |
例えば、営業研修では、商品知識や商談の基本をeラーニングで学び、集合研修でロールプレイを行います。実際の商談では、上司や先輩が同行し、話し方や進め方を指導します。
基礎知識は"eラーニング"、意見交換や実践は"集合研修"、実務に即した指導は"OJT"というように、研修の目的や学ぶ内容に応じて使い分けることが大切です。
eラーニングサービスの選び方
eラーニングを導入する際は、自社の育成目的や研修の進め方に合ったサービスを選ぶことが大切です。ここでは、サービスを導入する際に、確認したいポイントを紹介します。
育成目的に合う教材
eラーニングサービスを選ぶ際は、まず"誰に何を学んでもらうのか"をはっきりさせることが重要です。
対象者と育成目的が決まれば、必要な教材や学習する内容を判断しやすくなります。
新入社員を対象とする場合は、ビジネスマナーや情報セキュリティなどの基礎教材が必要です。
管理職を対象とする場合は、マネジメントや部下育成に関する教材がそろっているかを確認します。
また、既存の研修資料や業務マニュアルを活用したい場合は、自社で作成した動画やPDFなどをeラーニングに取り込むことができるか、ということも確認しておきましょう。
自社に蓄積された知識や業務ノウハウをeラーニング教材として登録できれば、社内独自の内容を社員が学べる環境を整えられます。
必要な機能と操作性
機能は、多ければよいわけではありません。対象者ごとの教材設定、受講状況の確認、テスト、アンケート、リマインドなど、自社で予定している研修に必要な機能があるかを確認します。
受講する社員が迷わず使えることに加え、人材育成担当者が教材の設定や受講状況の確認を行いやすいことも重要です。
社員が受講画面で迷ったり、担当者が教材の設定や進捗確認に時間を取られたりすると、導入後の負担が増えてしまいます。
可能であれば、無料体験やデモ画面を利用し、次の点を実際に確認しましょう。
【受講する社員の視点】
- 目的の教材を見つけ、迷わず受講を始められるか
- パソコンやスマートフォンで画面や動画を見やすく、操作しやすいか
【人材育成担当者の視点】
- 受講対象者や教材を設定しやすいか
- 受講状況やテスト結果を確認しやすいか
- 必要な情報をレポートとして出力できるか
料金とサポート体制
料金は、月額料金だけでなく、初期費用や利用人数による違い、必要な機能やサポートに追加料金がかかるかも確認しましょう。
初めてeラーニングを導入する場合は、利用開始までの準備や導入後の運用について、どこまで支援を受けられるかも重要です。
主なサポート内容には、次のようなものがあります。
- 初期設定や社員登録に関する案内
- 育成目的に合う教材の選定に関する相談
- 受講する教材や順番の設定支援
- 管理画面の操作方法に関する問い合わせ対応
- 導入後の運用に関する相談
まとめ
eラーニングで学んだ内容を仕事で使えるようにするには、受講後のフォローまで含めて考えることが大切です。受講率やテスト結果だけでなく、社員がどこでつまずいているのか、実務で使えているのかを確認し、その状況に合わせて教材や進め方を見直します。
上司が業務の中で補足したり、OJTで実践する機会を設けたりすると、学んだ内容を仕事に取り入れやすくなります。
導入時は、対象者と目的が明確な研修から始めると、受講の進め方や担当者の負担を把握しやすくなります。
そこから得た経験をもとに、教材や運用方法を整えながら、対象となる部署や研修を広げていくとよいでしょう。

ステッド編集部 人材育成コンテンツ担当:榎本
人材育成や組織づくりに関する情報を発信しています。企業の教育施策や学習環境づくりに役立つ情報を、現場目線で分かりやすくお届けします。

