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「量より質」は本当に正しい?|仕事で成果を出すための量と質の考え方

はじめに
仕事における「量と質」は、書籍やセミナー、SNSなどでも繰り返し語られており、一度は耳にしたことがある方も多いと思います。
それでもなお、「量をこなすこと自体が目的」になっている人もいれば、「質が高ければよい」と考え、実際に求められている成果を十分に意識できていない人もいます。
本記事では、量と質のどちらかに偏った場合に起こりやすい状態を整理し、成果につなげるための考え方を解説します。
量をこなすだけでは成果につながりにくい
一定の量をこなせば、経験値は高まります。また、取り組む回数が増えるほど、うまくいった点と改善すべき点が見えてくるようになります。
しかし、量を増やしただけで仕事の質まで上がるわけではありません。
例えば、営業で100件アプローチしたのに、思うように商談につながらなかった、とします。
その後もアプローチ先を見直さず、話し方も訴求内容も変えないまま200件、300件と続けても、同じ結果になる可能性があります。
100件アプローチしたのであれば、振り返ることができるだけの結果があるはずです。
どのような企業から「どんな反応があったのか」「どの段階で断られたのか」「伝え方によって反応に違いがあったのか」など、そこを確認して初めて、次に何を変えるべきかを考えられるようになります。
行動した結果を振り返り、より成果に近づけるための手がかりを得る。そのために、量をこなすことが必要なのです。
質を求めすぎると起こりやすいこと
必要な行動量が不足する
仕事の質を高めようとする意識は必要です。ただ、質を高めることに時間をかけすぎると、成果を出すために必要な行動量を確保できなくなります。
例えば、営業で一件ごとの準備に時間をかければ、確かにアプローチの精度自体は、高められるかもしれませんが、その準備に多くの時間を使えばアプローチできる企業数は減ります。
商談化率が高くても、目標とする商談数に届かなければ、求められている成果を出したことにはなりません。
また、経験の浅い仕事では、行動量が不足すると、何がよかったのか、どこに問題があったのかを判断するための経験も十分に得られません。
企画の仕事でも、一つの案を時間をかけて作り込むより、複数の案を出した方が、比較しながら内容を検討しやすくなる場合があります。
同様にマーケティングにおいても、一つの施策に時間をかけ続けるより、いくつか試した結果をもとに、次の打ち手を考えた方がよいケースがあります。
時間をかけた仕事=質が高い仕事ではない
一つの仕事に時間をかけているからといって、それだけで質が高いとは限りません。
時間をかけることによって、精度を高められる場合もありますが、どれだけ時間をかけたかではなく、求められている成果や期限を基準に、仕事の進め方を考える必要があります。
また、「質が高い」という言葉が、行動量不足を正当化する理由になっていないかにも注意が必要です。
加えて、質を重視する人が注意したいのは、自分の仕事の進め方を基準にして、行動量を確保している人を「数をこなしているだけ」と決めつけてしまうことです。
一方で、「量をこなせばよい」とはいかない仕事もあります。
例えば、契約書の確認や法務判断、本番環境に関わるシステム作業などでは、行動量を増やす前に、正確さや品質を確保する必要があります。
【まとめ】成果につながりにくい「質への偏重」と「量への偏重」

量と質は「求められる成果」から考える
自分なりの基準だけで判断しない
量や質を意識する上で注意したいことは、「自分は量をこなしている」「自分は質の高い仕事をしている」と、自分なりの基準だけで判断してしまうことです。
本当に意識すべきことは、求められている成果に対して、どこまで到達しているかです。
例えば、営業職で「月10件の商談獲得」が目標に設定されているとします。
Aさんが100件アプローチして10件の商談を獲得し、Bさんが20件のアプローチから4件の商談を獲得した場合、商談化率はAさんが10%、Bさんが20%です。
Bさんの方が商談化率は高いものの、目標の10件には届いていません。一方、Aさんも目標を達成したからといって、10%という商談化率をそのままにしてよいとは限りません。
「目標を達成したから、今のやり方で十分」
「商談化率は高いから、自分のやり方に問題はない」
どちらも、自分にとって都合のよい数字だけを見ている危険な状態です。
成果から必要な量と質を考える
先ほどのBさんの場合の商談化率は20%です。月10件の商談獲得が目標であれば、単純計算すると50件のアプローチが必要になります。
現在の20件では、必要な行動量に届いていないため、まずはアプローチ数を増やす必要があります。
その上で、アプローチ先や伝え方を見直し、商談化率が20%から25%へ上がれば、同じ10件の商談を獲得するために必要なアプローチ数は40件になります。
このように、成果から量を考え、実際の結果を見ながら質を高めていくことで、必要な量も変わっていきます。
ただし、営業のように必要な行動量を数値で逆算しやすい仕事もあれば、そうではない仕事もあります。
例えば、企画や制作では「期限までに何をどこまで完成させるのか」「どの程度の水準が求められているのか」を把握した上で、使える時間を考えます。
マーケティングでも、記事の公開本数だけを見るのではなく、流入や問い合わせなど、その施策で何を得ようとしているのかまで確認する必要があります。
仕事の内容によって量と質の測り方は変わりますが、共通していることは、会社や上司から求められている成果が出せるかどうかです。
量と質は、その成果を出すために考えるものでなければ意味がありません。
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【まとめ】成果から必要な量と質を考える

まとめ
若手の時は、上司や先輩から「とにかく最初は数をこなせ」と言われた経験がある人もいるでしょう。
量をこなせば経験値は高まります。しかし、その経験を振り返り、改善しなければ、「ただやっただけ」に終わってしまいます。
反対に、質を高めることに時間をかけすぎて、必要な行動量を確保できず、目標を達成できなかったり、約束事や期限を守れなかったりすれば、仕事として求められている役割を果たせているとは言えません。
また、時間をかけたことを「質が高い」と自己評価し、必要な行動量や成果が不足している状態を正当化するべきではありません。
問題なのは、量と質のどちらを重視するかではなく、自分に都合のよい方だけを仕事の判断基準にしていないかということです。
「これだけやった」「自分は質が高い」と言いながら、求められている成果には届いていない。そんな状態をそのままにしていないでしょうか。
量や質を自己正当化に使うのではなく、求められている成果を基準に判断し、仕事を進めていく必要があります。

ステッド編集部 人材育成コンテンツ担当:榎本
人材育成や組織づくりに関する情報を発信しています。企業の教育施策や学習環境づくりに役立つ情報を、現場目線で分かりやすくお届けします。

